甘ったるい彼等【短編集】(雪男) (ページ24)

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【🤍】透けるページ24

ラウール side

「ラウー、ただいまぁ」

がちゃりと開く音がして可愛い声が聞こえてきたので、洗濯物を畳む手を止めて玄関へ走れば、驚いた顔のAちゃん

「びっくりしたぁ、勢いよすぎだよ」

『早く会いたかったんだもん、あー幸せ』

「ラウもおかえり」

『ただいま、Aちゃん』

ハグも早々に洗面所へ向かってしまう彼女の背中にへばり付く
たった２、３日離れただけだけど、電話やメールでは伝わりきらない生身の温度が愛おしくて、一瞬たりとも離れたくないと思う

「なぁに？今日は甘えたさんですね」

『んー』

「福岡どうだった？美味しいもの食べた？」

『食べたよ！明太子とかぁラーメンとかぁ』

Aちゃんは絶対に俺のやることを無下にしない
こーやって気まぐれに甘えたって、よしよしとすんなり受け入れてくれて、一番安心できる居場所でいてくれる。

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