甘ったるい彼等【短編集】(雪男) (ページ7)

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you side

小さい頃から楽しみなことがある日は必ず目覚ましよりも先に目が覚める私。

今朝だって、パチッと目が覚めてスマホで時間を確認すればやっぱりアラームはまだ鳴っていなくて、適当に操作してアラームを解除した。

隣でぐーすか眠ってる康二くんを起こさないようリビングへ移動し、冷蔵庫からいろんな食材を取り出して用意して

準備が終わっても静かな寝室を覗きに行くと、出た時のまんま布団の膨らみは微動だにしていなくて「もう少し寝かしておいてあげるか」とリビングへ戻った。

最近二人でハマっているゲームをしながら時間を潰していると
ぐぅぅ…と自分のお腹が鳴って、時計に目を移せばもう13時を回っていて

「こーじくーん、起きてー」
「お昼になっちゃったよー」
「ボスが倒せないよー手伝ってよー」

なんと声を掛けても、ぅーぅー唸るだけで起きる気配がないので
仕方なく膨らみに近付くと康二くんに捕まってしまった。

抱き締められて冷えていた体がじんわり暖まりだすと
私まで瞼が重くなってきて「ねぇまた寝ちゃうよ」と抗議する

『ええやん、寝よ…』

「ホットサンドは？」

『いっかい夢のなかでつくる…』

「ふは、なにそれぇ…」

『もぉAちゃんもねむねむやん…』

「ふぁぁ…夜寝れなくなっても知らないからね」

二人でポヤポヤと会話をしていくうちに意識が遠退いていった。

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